【ロレックス エクスプローラーⅡ】歴代モデルの魅力と市場価値を解説
ロレックス エクスプローラーⅡは、俳優やスポーツ選手などの有名人をはじめ、世界中に愛好家が存在する人気モデルです。
今回はロレックス エクスプローラーⅡの特徴や歴代モデルの魅力、現在の市場価値などについて紹介します。
目次
ロレックス エクスプローラーⅡとは
エクスプローラーⅡは、1971年にエクスプローラー(I)の上位モデルとして発表されました。
エクスプローラー(I)の堅牢性はそのままに、オレンジ色の針や24時間目盛り入りベゼル、日付表示など多数の機能が追加されているのが特徴です。
初代(Ref.1655)は機能性に重きを置いたデザインでしたが、第二世代(Ref.16550)からは現行モデルに近いモダンなデザインに変更されています。
《エクスプローラーⅡ Ref.1655》
《エクスプローラーⅡ Ref.16550》
文字盤のカラーも初代は黒一色だったところ、第二世代からは黒・白の2色展開となり、「オンタイムにも着用できる」と人気を博しました。
2024年現在、ロレックス エクスプローラーⅡは第五世代(Ref.226570)まで登場しています。各モデルの特徴については後ほど紹介します。
ロレックス屈指の「オシャレウォッチ」エクスプローラーⅡの魅力
ロレックス エクスプローラーⅡは、ロレックス屈指の「オシャレウォッチ」「定番外し」とも評されます。そんなロレックス エクスプローラーⅡの魅力について、くわしくみていきましょう。
独創的で視認性に優れたデザイン
ロレックス エクスプローラーⅡの大きな特徴が、ビビッドなオレンジ色の24時間針です。ほかのモデルにはないチャレンジングなデザインに魅了される方が少なくありません。
文字盤は初代を除き、機能性を重視した黒とモダンで都会的な白の2種類です。黒文字盤は針やインデックスがグレーで、白文字盤は黒で縁取られており、コントラストが強い点も特徴です。
《黒文字盤》
《白文字盤》
探検家向けのスポーツウォッチであるエクスプローラーIの後継モデルとして誕生したロレックス エクスプローラーⅡは、視認性にこだわっているのもの特徴です。
過酷な環境下でも瞬時に時刻を読み取れるよう、過度な装飾を排したダイアルとシンプルなアワーマーカーが採用されています。最新モデルである第五世代では、新たな発光素材を使ったクロマライトディスプレイにより、さらに視認性が強化されています。
機能性の高さ
機能性の高さもロレックス エクスプローラーⅡの魅力です。オレンジ色の時針は24時間で1周する仕組みになっており、24時間表示の目盛入り固定ベゼルと合わせて昼夜が明確にわかるデザインになっています。
また、3時の位置に設置されている小窓 で日付の確認も可能です。ロレックスが発明した世界初の防水ケースであるオイスターケースを備えることで、100m防水機能も実現しています。
さらにケースやブレスレットの素材であるオイスタースチールは、航空宇宙分野などで使用されるレベルの耐蝕性をもち、長期間使用しても錆びることがありません。
そのほか誤って開くのを防止するセーフティキャッチ付オイスターロッククラスプや、ブレスレットの長さを調節するためのイージーリンクシステムなど、さまざまな機能を備えています。
高く安定した市場価値
ロレックスは供給に対して需要が高く、ほとんどのモデルで価格が下落しにくいのが特徴です。
職人の手作業で作られるロレックスの腕時計はそもそもの流通量が少ないうえに、新型コロナや中国バブルの影響で需要が拡大し、世界的に品薄になりました。
さらに日本の正規店では、転売を防止し1人でも多くの人に手に取ってもらうために購入制限がかけられているモデルもあることから、入手困難な状態が続いています。
もともとのロレックスファンとは別に、投資目的で購入する人も増えた結果、価格が下がりにくくなっているのです。
エクスプローラーⅡも例外ではなく、世間の情勢によって一時的に価格が下がっても、しばらくすればもち直す傾向にあります。
エクスプローラーⅡの人気の高まりとともに一部レアモデルの注目も高まっており、初代や第二世代の白(アイボリー)文字盤などにはプレミア価格がついています。
ロレックス エクスプローラーⅠとの違いは?
ロレックス エクスプローラーⅡの前身であるエクスプローラーⅠは、1953年にエベレスト登頂という偉業を受け、探検家向けのスポーツウォッチとして開発されました。
その後継モデルであるロレックス エクスプローラーⅡも、探検家のパートナーになれる腕時計として開発されています。
そのため、Ⅰ・Ⅱのどちらも過酷な環境下での使用に耐えられる堅牢性と耐久性、瞬時に時刻を把握できる視認性を備えていますが、以下のような違いがあります。
【エクスプローラーⅠ】
- 実用性に重きを置いた無駄のないシンプルなデザイン
- 文字盤のカラーバリエーションは黒の1種類のみ
【エクスプローラーⅡ】
- 昼夜を明確に認識できる24時間針や日付機能を搭載
- ヘアライン仕上げのベゼルで傷が目立ちにくく、より重厚感のあるデザイン
- 文字盤のカラーバリエーションは黒と白の2種類
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【市場価値を解説】ロレックス エクスプローラーⅡの歴代型番
ロレックス エクスプローラーⅡは、2024年3月時点で第五世代まで登場しています。
・初代:エクスプローラーⅡ 1655
・第二世代:エクスプローラーⅡ 16550
・第三世代:エクスプローラーⅡ 16570
・第四世代:エクスプローラーⅡ 216570
・第五世代:エクスプローラーⅡ 226570
ここからは、歴代の型番の特徴デザイン、市場価値などについて解説します。
【初代】エクスプローラーⅡ 1655
エクスプローラーⅡ 1655は、1971年の誕生から10年以上生産が続いたロングセラーのモデルです。文字盤の仕様によってマークⅠ・マークⅡ・マークⅢの3種類に分類されます(5種類に分けられることもあり)。
・マークⅠ:王冠マークとロゴがやや小さく、秒針にドットがない
・マークⅡ:ダイアルの表記が大きく、秒針にドットがある
・マークⅢ:クロノメーターがセンタースプリットで、秒針にドットがある
ロレックスの中古市場ではアンティークのスポーツウォッチの人気が高まっており、初代エクスプローラーⅡも相場価格が上がってきています。
ケースサイズ | 40mm |
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ムーブメント | 自動巻きクロノメーター |
防水機能 | 100m |
キャリバー | Cal.1570 |
パワーリザーブ | 48時間 |
現在の実勢相場(※) | 300万円前後 |
※2024年3月時点
【第二世代】エクスプローラーⅡ 16550
第二世代のエクスプローラーⅡ 16550は、初代から大きくデザインを変更し、12時に位置する三角マークやくっきりとした24時間表示のベゼルなどが取り入れられています。
文字盤のカラーは黒・白の2色展開に、また特徴的なオレンジ針がなくなりモダンな印象に変わりました。
第二世代のエクスプローラーⅡは製造期間が4年ほどと短く生産数も少ないため、レアモデルとして人気です。とくに白(アイボリー)文字盤は希少性が高く、高値で取引されます。
ケースサイズ | 40mm |
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ムーブメント | 自動巻きクロノメーター |
防水機能 | 100m |
キャリバー | Cal.3085 |
パワーリザーブ | 48時間 |
現在の実勢相場(※) | 130~300万円前後 |
※2024年3月時点
【第三世代】エクスプローラーⅡ 16570
第三世代のエクスプローラーⅡ16570は、デザイン面では第二世代とほぼ同じです。しかしながらムーブメントは改良されており、精度が安定しやすくなっています。
とくにキャリバーが変更された2007年ごろからは、耐磁性・耐震性が向上し、精度を維持しやすくなりました。ケースサイズは初代・第二世代と同じ40mmなので、腕にフィットするものが良い方は第三世代以前のモデルがおすすめです。
第三世代は生産年数が約20年と長く、市場に出回っている数も多いため、相場もプレミア価格というほどではありません。とはいえ、トリチウムが焼けているなどエイジングが楽しめるものは人気があり、高値がつくこともあります。
ケースサイズ | 40mm |
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ムーブメント | 自動巻きクロノメーター |
防水機能 | 100m |
キャリバー | Cal.3185・Cal.3186 |
パワーリザーブ | 48時間 |
現在の実勢相場(※) | 55万~120万円程度 |
※2024年3月時点
【第四世代】エクスプローラーⅡ 216570
第四世代にあたるエクスプローラーⅡ 216570は、オレンジ針や針が浮いて見えるファントム効果など、初代を思わせるデザインが取り入れられているのが特徴です。
エクスプローラーⅡ40周年記念で開発されたモデルであり、12時の位置にオレンジ色の「EXPLORER」の文字が配置されています。ケースサイズが42mmに変更されているため、大きめの時計を好む方には第四世代以降がおすすめです。
長年のエクスプローラーⅡファンを魅了するデザインの第四世代は人気が高く、とくにスポーツウォッチではめずらしい白文字盤は高値がつきやすい傾向にあります。
ケースサイズ | 42mm |
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ムーブメント | 自動巻きクロノメーター |
防水機能 | 100m |
キャリバー | Cal.3187 |
パワーリザーブ | 48時間 |
現在の実勢相場(※) | 120万~165万円程度 |
※2024年3月時点
【第五世代】エクスプローラーⅡ 226570
現行モデルである第五世代のエクスプローラーⅡ 226570は、第四世代の外観を受け継ぎつつも、中身は大きく異なっているのが特徴です。
ケースとブレスレットに細かな変更が加えられたほか、Cal.3285になったことでパワーリザーブが従来の48時間から約70時間に向上しています。
エクスプローラーⅡ50周年に登場したこのモデルは注目度が高く、まだ流通している数も少ないことから価格が高騰しています。
ケースサイズ | 42mm |
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ムーブメント | 自動巻きクロノメーター |
防水機能 | 100m |
キャリバー | Cal.3285 |
パワーリザーブ | 70時間 |
現在の実勢相場(※) | 180万円前後 |
※2024年3月時点
ロレックス エクスプローラーⅡを愛用している有名人
ロレックス エクスプローラーⅡは、国内外の有名人にも愛用者が数多く存在します。ドラマなどで着用している姿を見かけることもあるでしょう。
例えば、俳優の松山ケンイチさんは、TBS系テレビドラマのなかで第四世代のロレックス エクスプローラーⅡ216570を着用していました。
また、日本を代表する俳優である高倉健さんは、ロレックスのさまざまなモデルを所有しており、初代ロレックス エクスプローラーⅡ1655を愛用していたといいます。
高倉健さんはかなりのロレックス好きで、共演者にロレックスを贈ったとの逸話を耳にしたことがある方も多いでしょう。
海外の有名人では、水泳の飛び込み競技の選手からモデル、俳優へと転身した経歴をもつジェイソン・ステイサムさんもロレックス愛用者です。初代ロレックス エクスプローラーⅡ1655や第四世代のエクスプローラーⅡ216570などを着用している姿が目撃されています。
そのほか数々の大ヒット映画で活躍しているオーランド・ブルームさんも、時計マニアとして有名です。さまざまな高級腕時計を所有されているようですが、初代のエクスプローラーⅡ1655を着用している姿も確認されています。
オイスタースチールのブレスレットをレザーのブレスレットにつけ替え、ファッションの一部として楽しまれているようです。
まとめ
エクスプローラーIの後継モデルとして誕生したロレックス エクスプローラーⅡは、エクスプローラーIの特徴を受け継ぎつつも、デザイン性・機能性が大きく向上しています。
ビビッドなオレンジ色の24時間針やスポーツウォッチとしてはめずらしい白文字盤など、定番を外したオシャレでチャレンジングなデザインに心惹かれる方も少なくありません。
市場での需要も高く価格が安定しており、一時的に下落したとしてももち直す傾向にあるため、資産として購入するのもおすすめです。入手困難ではありますが、一部のレアモデルではプレミア価格がつくこともあります。
ほかとは違うロレックスを入手したいなら、ロレックス エクスプローラーⅡの購入を検討してみてはいかがでしょうか。