【ロレックス】定番モデルを紹介!歴史や魅力も解説
ロレックスは高級腕時計の中でも抜群の知名度を誇るブランドです。細部まで丁寧に組み立てられており、トップクラスの品質や技術も魅力でしょう。
本記事では、ロレックスの定番モデルやその特徴、ロレックスの歴史、人気の理由など知っておきたい基礎知識を解説します。ロレックスに興味がある方や、購入してみたい方はぜひ参考にしてください。
目次
ロレックスは世界で最も有名な腕時計ブランド
ロレックスは、1905年に創業したスイスの高級腕時計メーカーです。世界で最も有名な腕時計メーカーのひとつであり、腕時計にくわしくない方でもほとんどの人が知っているほど高い知名度を誇ります。
これほど知名度が高まったきっかけは、ロレックスの三大発明ともいわれる3つの機能を開発したことです。
- オイスターケース(防水機能)
- パーペチュアル(自動巻き)
- デイトジャスト(日付表示機能)
今でこそ、これらの機能を搭載している腕時計は珍しくありませんが、開発された当時は非常に画期的な機能として評価されました。
腕時計の革命ともいえる機能を開発できる高い技術力と一貫したブランド方針によって、現在でもロレックスは世界中で老若男女問わず魅了し続けています。
ロレックスが世界中で人気な4つの理由
多くの人々を魅了するロレックスですが、なぜこれほど人気があるのでしょうか。ここでは、ロレックスが世界中で人気な理由を4つご紹介します。
1. 抜群の知名度
ロレックス人気の理由のひとつが、抜群の知名度です。人は何かを購入するときに失敗したくない気持ちから、よく知っているもの・人気があるもの・権威があるものなどを選ぶ傾向にあります。
ロレックスは、1905年創業の歴史あるブランドです。また、ゴルフやテニス、馬術、モータースポーツなど、さまざまなスポーツ大会のスポンサーになっています。腕時計にくわしくなくても名前を聞いたことがある方が多く、高級腕時計を購入する際に選択肢に入りやすいのです。
高い認知度
ロレックスの認知度の高さは、日本経済新聞が2020年に実施した「時計消費・関心度調査」からもわかります。この調査でロレックスのブランド認知度は82%と、調査対象の64のラグジュアリー時計ブランドの中で最も高い結果になりました。
ラグジュアリー時計で好きなブランドという質問でも1位を獲得しており、ロレックスの人気の高さが伺えます。
出典:「時計消費・関心度調査」(日経新聞社)
2. 洗練されたデザイン
シンプルさとファッション性を兼ね備えた洗練されたデザインも、ロレックスの人気が高い理由です。高級感だけをアピールしないスマートなデザインで、幅広いシーン・年齢にマッチするため、多くの人々の支持を得ています。
創業当時から大きなデザインの変化がない点も人気の理由です。ひと目でロレックスとわかるシンプルで完成されたデザインは愛着につながり、長く使い続けたい人に評価されています。
また高級腕時計を自慢したい、高級品を身につけて信頼度を上げたいなどでステータスを求める方からも、デザインのわかりやすさが支持されています。
3. 優れた機能性と耐久性
ロレックスを購入すると付いてくる緑色のタグは、「Superlative Chronometer(高精度クロノメーター)」であることの証明です。
Superlative Chronometerはロレックス独自の規格であり、着用時の精度や防水性などのさまざまな検査をクリアした、精度の高い腕時計であることを示しています。
Superlative Chronometer の基準は、COSC(スイス公認クロノメーター検査協会)の基準よりも厳しいといわれています。その厳しい検査をクリアできる機能性と耐久性を備えており、長期間愛用できる点もロレックスが人気の理由です。
4. 高く安定した資産価値
ロレックスが人気な理由として、資産価値が高く安定していることも挙げられます。ロレックスは1本1本職人の手で丁寧に作られており、大量生産できません。
生産数が少ないため需要に供給が追い付かず、正規店に在庫がない場合もあります。その分高品質で信頼感があるため、資産価値も高くなるのです。
特に人気モデルは購入希望者の多さから入手しづらくオークションで高値が付くことも多いため、投資目的で購入する人もいます。有名人が愛用していたなどのストーリーがあれば、億単位の金額で落札されることもあります。
たとえばハリウッドスターのポール・ニューマン氏が手首に着用していた「デイトナRef.6239」は、1,775万2,500ドル(約20億円)で落札されました。腕時計の落札額としては、当時の史上最高額とされています。
ロレックスの歴史
続いて、創立から現在に至るまでのロレックスの歴史をみていきましょう。
1905年~ ロレックス創立
ロレックスは、1905年にハンス・ウイルスドルフが時計専門商社を創立したことから始まります。当時の腕時計は、外観のデザインは美しいものの性能があまり良くないものが多く、主に懐中時計が使用されていました。
そのような状況の中、ハンスは「今後腕時計は、エレガントなデザインと実用性や信頼性を兼ね備えたアイテムになる」と予想したのです。そこでスイスの時計メーカーが製造した高精度の小型ムーブメントを使った腕時計の自社製造を始めました。
その時計製造会社に「ロレックス」の名が付いたのは、1908年のことです。ハンスはさまざまな候補を考えていましたが、なかなか良い社名が決まりませんでした。
ある朝ロンドンで乗合馬車に乗っているときに、天啓のように「Rolex」という言葉が頭に浮かび、それを社名にしたそうです。
1910年~ 高品質な時計ブランドとして認定
ロレックスは創立以降、ムーブメントの質を上げることにこだわりクロノメーターの精度を追求しました。その結果、1910年に腕時計として世界で初めてスイスクロノメーター歩度公認検定局から公式な証明書が発行されています。
また1914年には、イギリスのキュー天文台からA級証明書を獲得しました。A級証明書は、もともと航海用クロノメーターのみが対象のものです。
ロレックスの精度の高さが証明されたできごとでした。そして1919年、ロレックスは時計製造の本場、ジェネーブに移転します。
1930年頃~ ロレックス三大発明が登場
ジュネーブ移転後、ロレックスは腕時計における革命ともいえる機能を発明します。それがオイスターケース・パーペチュアル・デイトジャストの3つの機能です。
それぞれどのような機能なのか、下記にてくわしく解説します。
1) オイスターケース
オイスターケースは、1926年に開発された世界初の防水・防塵機能付き腕時計「オイスター」に採用されたケースです。完全に密閉されており、水や塵からムーブメントを保護できる、当時としては非常に画期的な機能でした。
それまで防水・防塵機能付きの腕時計が存在しなかったため、その素晴らしい性能を証明するのには苦労したそうです。
そんなオイスターケースですが、1927年にイギリス人スイマーのメルセデス・グライツが、オイスターを着用してイギリス海峡を横断したことで評価が高まります。
オイスターは10時間以上水に浸かっていましたが、完泳後も故障することなく正常に動いていたことから、防水性の高さが証明されたのです。
現在まで、オイスターケースはロレックスのさまざまなモデルに採用されてきました。時計がしっかり密閉されていて水やゴミが内部に入り込むことがないため、長期間使用できます。
また高い密閉性を保持しつつも、修理のときには簡単に開けられることから、修理職人からも評価されているそうです。
2) パーペチュアル
パーペチュアルは、1931年に世界で初めて開発された、腕を振るだけでゼンマイが巻かれる自動巻き機構です。現在、多くのブランドが自動巻き腕時計を製造していますが、パーペチュアルがそれらの原点となっています。
ロレックスがパーペチュアルを開発したのは完全防水を実現するためです。1926年に開発されたオイスターは、ねじ込み式リューズを採用することで防水性を高めていました。
しかしゼンマイを巻いたあとに、うっかりリューズのねじ込みを忘れ、内部に水が入って壊れてしまうことがあったのです。
そこで、ゼンマイを手巻きする必要がなく、リューズのねじ込み忘れが起こらないパーペチュアルが開発されました。
自動巻きによる完全防水という機能は高く評価され、1933年には特許を取得しています。
3) デイトジャスト
デイトジャストは、ロレックスが1945年に開発した世界初の日付窓付きの自動巻き式腕時計です。自動巻きの腕時計と同じく、日付窓付きの腕時計も現在では多くみられますが、デイトジャストがその原点となっています。
デイトジャストが開発されるまでにも日付が確認できる腕時計は存在していましたが、文字盤の外側にある針が日付を指す仕様で、見えづらいという問題がありました。
一方デイトジャストは3時の位置に設置された窓に日付が表示されるため、一目見るだけで日付が把握できます。
派手な機能ではないものの、非常に利便性が高いデイトジャストも1945年に特許を取得しています。
1950~1960年 プロフェッショナルウォッチが地位を確立
1950~1960年にかけては、プロフェッショナルウォッチが地位を確立します。1950年代初頭、人々は新境地を拓くということに憧れを感じて深海探検・飛行・登山などに挑戦していました。
そのような人々のために開発されたのが、プロフェッショナルウォッチです。たとえば1953年発売のエクスプローラーは、オイスターパーペチュアルを携行した登山隊がエベレスト登頂に成功したことに着想を得て開発されたモデルです。
また、エクスプローラーと同じ年に100m防水を備えたダイバー向けモデルのサブマリーナーも発売されています。さらにこのころは大陸間旅行も流行しており、ジェット機の黎明期であったことから、パイロットの要望に応えるGMTマスターも開発されました。
多くの人々を魅了したロレックスのプロフェッショナルウォッチは、映画「007」にも登場しています。
1960年代は、スーツにダイバーズウォッチを合わせる発想がありませんでした。しかし007でカリスマ性が魅力の主人公ジェームズ・ボンドが、英国らしいクラシックスーツにサブマリーナーを合わせていたことで話題になります。
人々が驚いたのはダイバー向けの腕時計によってスーツの上品さが損なわれることがなく、むしろ男らしさを引き立てていた点です。
これがきっかけで、ダイバーズウォッチはビジネスシーンに合わせる時計としても評価を得ました。
ロレックスの種類【1】クラシックウォッチとは
ロレックスの種類はクラシックウォッチとプロフェッショナルウォッチの2つに分かれています。
クラシックウォッチは、パーティーシーンやフォーマルシーンなどでの活躍を想定して作られたモデルです。
シンプルで上品なものが多く、腕時計の機能は最小限に抑えられています。
ここでは、クラシックウォッチのモデルをご紹介します。
オイスターパーペチュアル
オイスターパーペチュアルの特徴は、突き詰められたそのフォルムです。
見た目以上の耐久性能に、シンプルゆえに使い勝手の良い現行モデルは、レディースサイズからメンズサイズまで5種類のサイズ展開があります。文字盤カラーも豊富で、好みのサイズと色を選択できるのも魅力です。
現行モデルの定価:80万800~91万8,500円(※)
実勢相場:80万~485万円ほど(※)
※2024年時点
関連記事:「ロレックス オイスターパーペチュアルの魅力とは?人気の型番5選」
デイトジャスト
ロレックス三大発明のオイスターケース・パーペチュアル機構・デイトジャスト機構、そのすべてが詰まったモデルです。
定番デザインはフルーテッドベゼルにジュビリーブレスの組み合わせで、ラグジュアリーテイストになっています。一目見れば多くの方がロレックスとわかる代表的なモデルです。
現行モデルの定価:99万3,300〜2,082万8,500(※)
実勢相場:90万~1,980万円ほど(※)
※2024年時点
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デイデイト
文字盤内3時の位置の日付表示と、12時の位置の曜日表示が特徴です。ケースとブレスはゴールド、もしくはプラチナ素材となっています。
デザインはシンプルかつスタンダードで、派手というよりも艶やかな高級感が魅力のモデルです。歴代アメリカ大統領が愛用していたモデルとしても有名で、偉大なリーダーの腕時計とされています。
現行モデルの定価:525万9,100〜1,954万400円 (※)
実勢相場:550万~2,700万円ほど(※)
※2024年時点
関連記事:「【ロレックス デイデイト】最高峰の時計の魅力と定番の型番5選!」
スカイドゥエラー
「世界を旅する旅行者のために」というコンセプトで2012年に発表された、光り輝くゴールドベゼルと、他モデルとは一線を画す独創的なデザインが魅力のモデルです。ロレックス史上最高とも評される複雑機構を搭載しています。
「GMT機能」と呼ばれる複数の国の時間がわかる機能と、「アニュアル(年次)カレンダー」と呼ばれる1年間の日付が自動で表示される機能を搭載しているのも特徴です。
現行モデルの定価:228万2,500円〜777万8,100円(※)
実勢相場:300万〜800万円ほど(※)
※2024年時点
チェリーニ
チェリーニは、クラシックウォッチの中でも煌びやかなドレスウォッチです。「ロレックス三大発明」よりも前に登場しているモデルであるため、他モデルとは異なり、オイスターケースが採用されていません。
現在では日常防水程度の防水性は搭載されているものの、あくまでも原点である非防水の自動巻きではないモデルという伝統を引き継いでいます。原点の魅力やスタンダードな3針ドレスウォッチを堪能したいなら、チェリーニがおすすめです。
現行モデルの定価:販売無し(※)
実勢相場:現行モデル販売無し(※)
※2024年時点
ロレックスの種類【2】プロフェッショナルウォッチとは
プロフェッショナルウォッチは、特定の環境下での使用を目的として開発されたモデルです。
暗闇の洞窟を進む探検家のための腕時計や、昼夜問わず国を移動するパイロットのための腕時計など、各分野の専門家が使うことを想定しており機能も充実しています。
また、アウトドアに適したアドベンチャーウォッチや、防水設計にこだわったダイバーズウォッチなど、特定のスポーツ・アクティビティ中の使用を想定したモデルもあります。
エクスプローラー (Ⅰ)
極限の地を踏破する探検家のために作られたモデルです。暗闇でも昼夜を判別できるようにインデックスには夜光が付いており、3・6・9のアラビアインデックスと太いメルセデス針で視認性を向上させています。
シンプルなだけではなく、随所に屈強なデザインを感じられるのが最大の魅力です。
現行モデルの定価:103万6,200〜176万2,20円(※)
実勢相場:130万〜180万円ほど(※)
※2024年時点
エクスプローラー Ⅱ
エクスプローラー(Ⅰ)同様、探検家のために作られたモデルです。日付表示やリューズガードが追加され、ビジュアルもよりカジュアルになっています。
洞窟探検や極地探検を想定し極限の環境でも昼夜がわかるよう24時間針と24時間ベゼルも設置されており、よりプロフェッショナルな仕様になっています。
現行モデルの定価:139万2,600円(※)
実勢相場:165万〜200万円ほど(※)
※2024年時点
サブマリーナー
過酷な環境で活躍するプロダイバー向けに開発されたモデルです。世界初の回転ベゼルを備えたダイバーズウォッチとして登場しました。
300m防水という高い防水性や、大きなトリプロックリューズが設置されているタフなデザインが魅力です。
現行モデルの定価:131万8,900〜628万2,100円(※)
実勢相場:185万〜650万円ほど(※)
※2024年時点
シードゥエラー
シードゥエラーは、サブマリーナーと同じくプロダイバー向けに作られたモデルですが、より耐久面に特化しているのが特徴です。
サブマリーナーが300m防水であるのに対し、現在のシードゥエラーは1,220m防水と、圧倒的な防水性を誇ります。ヘリウムエスケープバルブが採用されているため、飽和潜水にも対応できるモデルです。
現行モデルの定価:191万1,800〜271万400円(※)
実勢相場:190万〜275万円ほど(※)
※2024年時点
ディープシー
シードゥエラーに改良を加えたモデルがディープシーです。登場当時1,220mの防水性だったシードゥエラーを元に作られており、防水性は3,900mと圧倒的に高く、深海探査や過酷な条件下での使用に適しています。デザイン性と存在感から人気なモデルです。
現行モデルの定価:208万7,800〜780万6,700円(※)
実勢相場:200万〜760万円ほど(※)
※2024年時点
GMTマスター Ⅱ
名前のとおりGMT機能を搭載したモデルです。GMT機能とは、ひとつの腕時計で複数の国の時刻を把握できる機能で、旅客機のパイロットや世界を飛び回る方に向けて作られました。
昼夜がわかりやすいように24時間ベゼルに2種類の色が使われているものがほとんどで、この色合いが特徴でもあり、他モデルとは違う魅力にもなっています。
現行モデルの定価:154万〜641万5,200円(※)
実勢相場:260万〜800万円ほど(※)
※2024年時点
デイトナ
ベゼル上にタキメーターを配したデザインで、ロレックスの中でも非常に人気が高いクロノグラフモデルです。
プロのカーレーサーのニーズに応えて開発されたのが始まりで、経過時間を測りながら、タキメーターで走っている平均速度を測れます。機能とデザインが洗練されており、世界中の人々から支持を受けています。
現行モデルの定価:217万6,900〜1,847万4,500円(※)
実勢相場:420万〜1,960万円ほど(※)
※2024年時点
ミルガウス
《Zブルー》
フランス語で1,000を表す「ミル」に、磁束密度の単位である「ガウス」を組み合わせて名付けられた耐磁時計です。
磁気の影響を受けやすい環境に従事する医師や研究職、エンジニアなど専門分野で活躍する人のために開発されたモデルで、その名のとおり1,000ガウスまで耐えられます。
科学者に敬意を示した、イナズマ針を備えた斬新なデザインで、ほかのモデルにはない個性を楽しめます。
現行モデルの定価:販売無し(※)
実勢相場:125万〜235万円ほど(※)
※2023年時点
エアキング
見た目は非常にシンプルな3針モデルですが、インデックスの種類の豊富さや、年式によって大きく異なるデザインなど、ほかのプロフェッショナルウォッチにはない個性をもっています。
耐蝕性・耐久性・研磨性が高い100m防水のオイスターケースや、堅牢なトゥインロック(二重密閉構造)のリューズを採用するなど、使い勝手が良いのも魅力です。
現行モデルの定価:106万5,900円(※)
実勢相場:135万〜150万円ほど(※)
※2024年時点
ヨットマスター
《ブルー》
《ダークロジウム》
ダイバーズウォッチとしてだけでなく、ヨットやクルージングなど、マリンスポーツでの使用を目的として作られたモデルです。
ほかのダイバーズウォッチと比べて、ラグジュアリーかつ気品溢れるデザインで、高級感がある点が評価されています。
カジュアルファッションにはもちろん、ビジネスやフォーマルファッションにも合わせやすく、ひとつ上のクラス感を演出したいときにぴったりです。
現行モデルの定価:162万9,100〜684万4,200円(※)
実勢相場:195万〜750万円ほど(※)
※2024年時点
ヨットマスターⅡ
ヨットマスターⅡは、ヨットレース用のスポーツウォッチです。ロレックスの中では珍しく、デイトナに搭載されるCal.4130をベースに、「レガッタ・クロノグラフ」という複雑機構を備えています。
強い個性をもつ異色なモデルですが、しっかりとロレックスの心が入ったモデルでもあります。
現行モデルの定価:販売無し(※)
実勢相場:275万〜730万円ほど(※)
※2024年時点
中古ロレックスを購入する際の注意点とチェックポイント
もし中古のロレックスを購入したいと考えている場合は、偽物に注意しましょう。世界的に人気が高いロレックスは、偽物が数多く出回っています。なかにはスーパーコピーと呼ばれる精度の高い偽物もあり、気づかずに購入してしまう方も多いのです。
ここでは、中古のロレックスを購入するときのチェックポイントを解説します。初めてのロレックス選びで失敗したくない方は必見です。
チェックポイント1:ブランドロゴ・クラウンマーク
中古のロレックスを購入する際にまず見ておきたいのが、ブランドロゴとクラウンマークです。
さりげなく描かれているように見えるブランドロゴやクラウンマークですが、ブランドの顔であるため、実はかなり精巧にデザインされています。
そのため完全にコピーしきれないことが多く、偽物だと下記のような特徴が見られます。
- 本物と形が違う
- 塗料の濃さにムラがある
- 文字の間隔が異なったりしている
《本物のブランドロゴ・クラウンマーク》
《偽物のブランドロゴ・クラウンマーク》
ちょっとした違いを見分けられるように、本物のロレックスのブランドロゴとクラウンマークを覚えておくと良いでしょう。
チェックポイント2:シリアルナンバー
次にロレックスのケースや文字盤の側面に刻まれている、シリアルナンバーをチェックしてみましょう。
シリアルナンバーとは、商品がいつ製造されたかを示す番号のことです。
どのモデルであっても本物なら必ず個別の番号が刻まれているのですが、偽物にはシリアルナンバーがないものがあります。
シリアルナンバーが刻まれている場合でも、偽物はレーザーで刻んでいて、本物よりも深さがないものが多いです。
《本物のシリアルナンバー》
《偽物のシリアルナンバー》
購入前にシリアルナンバーが刻まれる位置や深さを見ておくことが重要です。
チェックポイント3:文字盤
文字盤のプリントや英数字のフォントも、本物と偽物を見分けるヒントになります。
本物のロレックスの場合、文字盤の英数字はゴシック体で記載されており、縦・横の幅も均一です。またインデックスも、くっきりと鮮明に描かれています。
一方、偽物の場合は下記のような特徴が見られます。
- 英数字がゴシック体ではない
- 縦、横の幅が乱れている
- プリントがぼやけている
《本物の文字盤》
《偽物の文字盤》
ただし、ダイバーズウォッチは文字盤に記載されている「FT」の文字のフォントが年代によって異なるので、安易に「フォントが違う=偽物」と判断しないよう注意しましょう。
チェックポイント4:秒針の仕上がりと動き(機械式のみ)
機械式のロレックスの場合は、秒針の仕上がりと動きにも注目してみましょう。
本物は細かな部分までこだわって作られているため、正面から見ても横から見ても仕上がりが完璧です。
また、本物の機械式のロレックスの秒針は、音を立てずに滑らかに動きます。
- 秒針に磨き残しやバリがある
- 秒単位で止まりながら音を立てて動いている
といった場合は、偽物だと判断して差し支えないでしょう。
本物のロレックスの秒針の状態や動き方の動画を見ておくと、より本物と偽物の区別がつきやすくなります。
《本物の秒針》
《偽物の秒針》
チェックポイント5:ブレスレットのネジ
本物のロレックスは、ブレスレットのネジ1本までも丁寧に作られています。
対して偽物はネジなどの細かい部品の作りが荒いことが多いため、ネジの状態を見ると偽物かどうかがわかる場合があります。
本物の場合、ネジの長さとブレスレットの幅がぴったり同じになるように仕上げられているので、まるでネジとブレスレットが一体化しているように見えるでしょう。
またすべてのネジに備えられたマイナスドライバー用のネジ穴は、どれも幅や深さが均一です。
偽物の場合は、下記のような特徴が見られます。
- ネジの長さとブレスレットの幅が合っていない
- ネジ穴がない
- ネジ穴の幅や深さが違う
《本物のネジ》
《偽物のネジ》
本物のロレックスの画像を見るなどして、どれほど細部までこだわって作り込まれているかを知っておけば、偽物の作りの粗さに気づけるでしょう。
チェックポイント6:リューズ
表面に細かいギザギザがあるリューズも、本物と偽物の差が出やすい部品です。
本物の場合、ギザギザ部分まで精密に作り込まれています。触っても痛みを感じないように、角が丸みを帯びており、さらに面取りまでされているのが特徴です。
一方、偽物の場合は表面の作りが雑で、角が尖ったままのものが多いです。面取りもされていないため触れると引っかかりや痛みを感じることがあります。
また、デイトジャスト機能付きのモデルの場合はリューズを回したときの日付の変わり方にも注目しましょう。
本物はリューズを回すと一瞬で日付が変わりますが、偽物は下記のような特徴が見られます。
- リューズの回転に合わせて少しずつ日付が変わる
- 切り替わりに時間がかかる
《本物のリューズ》
《偽物のリューズ》
可能であれば手に取ってリューズを回してみましょう。
ロレックスの価格が長期的に高騰している背景
ロレックスは2023年11月現在、価格が落ち着いている傾向にありますが、長期的にみると価格は高騰しています。
ここでは、ロレックスの市場価値が高まっている理由についてご紹介します。
コロナ渦による世界的な品薄
ロレックスの価格が高騰している理由のひとつが、新型コロナウイルス感染症です。2019年ごろから流行した新型コロナにより、世界中の人や物の移動が制限されました。
その結果ロレックスも時計の製造が難しくなり、生産量が減少しています。さらに一時期は海外との取引も制限されていたため、商品が入荷されず、多くのモデルが入手困難になったことから価格が高騰したのです。
既存モデルの廃番
ロレックスが72時間稼働できるパワーリザーブを開発した結果、いくつかの既存モデルが廃盤になったことも価格高騰の要因となっています。
たとえば、「シードゥエラー Ref.116600」は、新型のシードゥエラーが登場したため廃盤となりました。登場から廃盤までの期間が3年程度しかなかったので、市場に出回っておらず年々相場価格が高騰していっています。
ほかの廃盤となったモデルも現在市場に出回っている数が上限です。入手困難なため、需要が高まり価格が高騰しています。
新品の入手が困難
職人の手で1本1本製造されるロレックスは、そもそもの生産数も少なめです。また、転売や特定の人物の買い占めを防ぐために、人気モデルは購入制限がかけられています。
さらに最低でも数十万円からと定価も高いので、新品の入手は簡単ではないでしょう。
中古市場でのニーズが高まっており、需要に比例して中古価格が高騰しています。
海外からの需要増大
ロレックスは世界的に認知されており、安定した需要を誇っています。なかでも近年需要拡大を牽引しているのが中国です。
中国経済は1990年代後半頃から成長し始め、その後日本のバブル並みの好景気が訪れました。
ロレックスは装飾品としてはもちろん、投資対象としても注目を浴び、需要が増大したのです。
中国での人気を受けてほかの国でも需要が高まり、ロレックスの価格高騰は拍車がかかりました。
今が買いどきなロレックスの人気モデル3選
ロレックスの購入を検討しているものの、どれを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。
そこで、今後も価格高騰が見込まれるおすすめのモデルをご紹介します。
サブマリーナー
1953年に登場したダイバーズウォッチ「サブマリーナー」は、ロレックスの中でも人気が高いモデルです。
とくに2020年に登場したRef.124060は多くのファンに評価されており、需要が高い状態が続いています。
正規店でのRef.124060の定価は119万3,500円でしたが、翌2021年には中古市場で140万円前後の値が付くようになりました。
相場価格のピークは2022年の210万円前後で、2023年には180万円前後まで下がりましたが、依然として定価よりも高値で取引されています。
今後の正確な値動きはわかりませんが、人気モデルであるため大幅に下落する可能性は低く、購入を検討する価値はあるでしょう。
デイトナ
《デイトナ 115600LN白》
《デイトナ 116500LN 黒》
デイトナは、1963年に登場したスポーツモデルのロレックスです。ロレックスの中でも人気が高いモデルであり、とくに2016年に登場したRef.116500LNは、多くのファンを魅了しています。
販売当初の定価は126万1,000円でしたが、2021年には相場価格が400万円前後になり、翌2022年には730万円前後まで高騰しました。
2023年には520万円前後にまで下がっていますが、今後再び価格が高騰する可能性もあります。入手できるチャンスがあったら購入を検討してみてはいかがでしょうか。
GMTマスターⅡ
《ペプシ》
《バットマン》
2色の組み合わせが魅力のGMTマスターⅡも、購入を検討する価値のあるモデルです。
特にRef.126710は、「バットマン」や「ペプシ」とも呼ばれる2トーンカラーのデザインが人気を博し、需要が高まっています。
通称バットマンと呼ばれる、Ref.126710 BLNRの定価は95万400円でしたが、2021年には相場価格が230万円程度まで高騰しました。
ピークは2022年の330万円前後で、2023年には250万円程度まで下がっていますが、やや価格が上昇する気配もあるため今が買いどきかもしれません。
まとめ
ロレックスは知名度・人気ともに世界最高峰ともいえるブランドです。オイスターケース・パーペチュアル・デイトジャストと、腕時計の歴史を変えるほどの機能を3つも発明しており、高い評価を得ています。
また新品が入手しづらく中古品の価格が高騰しやすいため、装飾品としてはもちろん投資対象としても人気です。
美しいデザインと機能性、資産価値をすべて兼ね備えていることがロレックスの魅力です。
高級腕時計の購入を検討しているなら、ロレックスを候補に入れてみてはいかがでしょうか。
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