皆さん、こんにちは!かんてい局茜部店です。
今回の記事は時計の基本操作についてご説明させて頂きます。
・時計の基本的な操作方法
・時刻設定とクロノグラフの操作
・電池式と機械式時計の操作の違い
・故障につながる禁止行為
についてご説明させて頂きますので、時計の操作で不安な点がある方は是非ご一読ください。
時計の部位名称について
時計について知って頂くためにまずは部位の名称をご紹介します。
時計の基本操作の際に覚える必要があるのは「リューズ」「デイト(日付)」「時針(短針)」「分針(長針)」です。
またクロノグラフを使用する場合「プッシュボタンA」「プッシュボタンB」「クロノグラフ秒針」「積算計」を覚えておくと良いでしょう。
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時計の原動力について
時計の種類はいくつかあり、その時計を動かす原動力もそれぞれ異なります。
電池式時計(クォーツ)
電池式時計の原動力はその名前の通り「電池」です。
故障がなければ、電池の残量が続く限り時計は動き続けます。
機械式時計のように動かすために細かく手を加える必要はありませんので、放置していてもそのまま動き続けます。
電池の寿命は個体によっても異なりますが、大体2~4年程度とされております。
ソーラー充電式時計
ソーラー充電式時計は太陽光などの光エネルギーを電気エネルギーに変換し二次電池(充電池)に充電を行うことができます。
長時間光が当たらない場所に保管すると動作しなくなりますので、使用する際は再度太陽や蛍光灯の光にあててください。
二次電池(充電池)の寿命は5~10年程となります。
機械式時計
機械式の時計はリューズを回してゼンマイを巻き上げることが動力となります。
ねじ込み式の時計はリューズを手前(反時計回り)に回してリューズを解放した後、そのままの位置で奥(時計回り)にリューズを回します。
しばらく巻き上げを行わずに放置すると時計が止まってしまいますので、可能であれば毎日巻き上げ作業を行ってください。(リューズの手巻き操作を40~50回程度/時間にして30秒程度)
手巻き時計
手巻き時計はリューズ操作での巻き上げのみとなります。
自動巻き時計とは異なり、腕に装着していても巻き上げはできませんので、必ず手動で巻き上げ作業を行ってください。
巻き上げを行わずに放置していると時計が止まってしまいますので、毎日最低1回巻き上げ作業を行うことをお勧めします。
ゼンマイを最大まで巻き上げるとリューズにロックがかかり回せなくなります。
故障の原因となりますので、それ以上の巻き上げ操作は行わないでください。
自動巻き時計
自動巻き時計は手巻き機能に加えて、腕を振る動作などの遠心力によりローター(時計内部部品)が回ることでゼンマイの巻き上げを行います。
動かす時間が短い場合や、デスクワークなど腕の動きが少ない場合は巻き上げに繋がらないことがございますので、手巻きでの操作をメインで行うことをお勧めします。
※どちらの場合も巻き上げが足りないと時計が止まってしまう原因となります。(再度リューズを回して巻き上げを行うことで動きます)
操作方法について
時計の基本的な操作方法についてご説明させて頂きます。
時刻合わせ
①リューズを手前に回し動かせるように解放する(ねじ込み式のみ)
②リューズを2段階引き(時刻操作位置)、リューズを回して6時に合わせる
③リューズを1段階戻し、リューズを回して「1日前の日付」に変更する
※故障の原因となりますので午後8時~午前4時(表示時刻)の日付操作は行わないでください
④リューズを②の位置(時刻操作位置)まで引き、当日の日付・時刻まで調整する
⑤リューズを2段階押し、初期位置に戻す(ねじ込み式はリューズを回してねじ込む)
※日付の無いものはリューズを1段階引くことで時刻を動かすことができます。
※モデルによって操作が異なる場合がございます。
クロノグラフ操作
クロノグラフは「ストップウォッチ機能」のことを指します。
通常の時間表示とは異なり、時間を計測したい場面で使用します。
①プッシュボタンAを押す(スタート)
②プッシュボタンAをもう一度押す(ストップ)
③積算計・クロノグラフ秒針で時間を確認する
④プッシュボタンBを押す(リセット)
文字盤のメーター表示(積算計)について
クロノグラフ操作をする際に、通常の時間を示す針とは別のメーターで時間の計測を行います。
文字盤にあるメーターはモデルによっても異なりますので、メインの表示内容をご紹介します。
秒針・・通常の時刻を表す秒針です。クロノグラフ搭載のモデルは文字盤に通常の秒針があることが多く、クロノグラフの秒針は時計の中央位置(時針や分針と同位置)にあります。2つとも秒針となり間違えやすい為注意が必要です。
1/10秒計・・コンマ何秒の時間を計測することができます。計測をストップした際の位置で細かい時間を表示します。
30分積算計・・1分につき1目盛り進み、30分で1周します。「30・20・10」の表記があるものが多いです。
60分積算計・・1分につき1目盛り進み、60分で1周します。秒針と見間違えやすいです。
12時間積算計・・1時間に1目盛り又は30分に半目盛り進み、12時間で1周します。
防水機能について
時計には防水機能を備えているものが多いです。
しかしその性能もピンキリであまり防水を信用してはいけないものもあります。
防水機能を備えた時計は文字盤や裏蓋部分に表記がある場合が多いので、その表記と防水性能の基準をご紹介します。
防水表記とその性能について
3気圧(3bar)・・汗や雨に耐えることができる程度の性能(水気には注意が必要)
5気圧(5bar)・・水仕事に耐えられる程度の性能(水の中や水道の圧はNG)
10気圧(10bar,100m)・・水に浸かっても大丈夫ですが、プールや水泳、波などの水圧には耐えられません
20気圧(20bar,200m)・・水泳や競泳ができる程度の性能(極端に水圧がかかる場合は耐えられない場合もあります)
30気圧(30bar,300m)・・ダイビングを行うことができる程度の性能(定期的な防水テストをお勧めします)
※リューズを解放した状態では防水機能が無くなりますので、必ずリューズは閉めて使用してください。
使用上の注意
時計を使用する際に注意すべき点を説明します。
特に機械式時計は使用方法によって故障に繋がりやすくなりますので、長く大切に使用したい方は必読です。
カレンダー変更禁止時間
午後8時~午前4時(表示時間)の間に日付を変更すると内部の部品に負荷がかかり、故障の原因となりますので、禁止時間帯を避けて日付の変更を行ってください。
磁気帯び
機械式時計は磁気に弱いです。
テレビや電子レンジなどの電化製品、パソコンやスマートフォンは磁気を発しており、電化製品の近くで長時間放置、使用していると機械が磁気を帯びて極端に時間が進んでしまうなど精度が不調となる原因となります。
時計を保管する場所や通常使用する場所の周りにはなるべく磁気を発生させるものは置かないように気を付けましょう。
強い衝撃
腕時計は落下や打ち付けなど強い衝撃が加わると内部に不具合が生じ、不調や故障の原因となります。
また深い傷がつく可能性がありますので、お取り扱いには十分にお気をつけください。
落下などだけではなく、野球やゴルフなどのスポーツも時計に衝撃を与えますので、使用を控えて頂くことをお勧めします。
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故障や修理が必要な症状とメンテナンスについて
電池式時計と機械式時計ともに長い間使用していると修理が必要なケースがあります。
故障や修理が必要な場合に表れる症状について説明します。
電池式時計(クォーツ)
電池式時計は軽い症状と重い症状があり、それぞれ対応が異なります。
電池切れ
・時計が止まっている(動かない)
・秒針の動きが止まったり動いたりを繰り返している(2秒、4秒おきなど)
時計の秒針が2秒や4秒毎に動く(2秒運針,4秒運針)場合は電池が切れかけの状態です。
電池が止まった状態で放置していると、電池が液漏れを起こし内部機械をダメにすることがありますので、電池が止まったり切れかけたりしている場合は早めに電池交換をしてください。(液漏れの場合は修理費が数万円まで膨らむ可能性があります)
その他故障※要内部修理
・リューズを回しても針が動かない
・電池を入れ替えても動かない
・日付が変えられないor12時を過ぎても日付が変わらない(少々の誤差あり)
以上の症状を含め違和感や異常がある場合は、電池交換だけではなく内部修理の可能性があります。
機械式時計
・リューズを回しても時計が動かない(巻きごたえがない)
・時計が異常に進むor異常に遅れる(1日に-10~+30秒程のズレは故障ではない場合があります)
・リューズを動かしても時間の操作ができない
・クロノグラフの操作ができない
・リューズの操作時に異音や違和感がある
以上の症状を含め時計に違和感や異変がある場合は要修理の可能性があります。
オーバーホールについて
機械式時計は使用頻度に関わらず定期的なメンテナンスが必要となります。
最も時計によって良い状態を保つためには3~5年に一度オーバーホールを行うことをお勧めします。
長期間メンテナンスを行わなくても動作はしますが、時計の機械が悪くなり精度不良や故障の原因となります。
また機械の状態が悪くなるとそのメンテナンス費用も高額となりますので、定期的に行ってください。
修理、メンテナンスを行う方法について
時計の修理やメンテナンスを行う方法はいくつかあります。
それぞれ説明させて頂きますので、ご自身が行いたい方法を選択されることをお勧めします。
①かんてい局での受付
かんてい局でも修理の受付を行っております。
修理自体は提携業者にて行う形になりますが、信頼のおける業者で行うためクオリティーはメーカー同様でありつつメーカー修理と比べて比較的安価に行うことができます。
手順としては修理依頼を受けたあと提携業者にて見積もりを出し、ご了承頂いてから修理進行となりますので、修理金額が高くなった場合でもキャンセルが可能で安心です。
修理期間(目安)
電池交換・・2週間前後
オーバーホール・・4~5週間前後
※症状や修理内容によって期間の変動があります。
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②メーカーでの受付
時計は定期的なメンテナンスが必要ですので、メーカーでも修理を行うことができます。
オーバーホールなどは、修理を行うことでメーカー保証が付きますので安心です。
メーカーは店舗での受付や配送での受付など対応は様々ですので、メーカーに直接お問合せしてから依頼する形が望ましいです。
期間が長くなる場合が多く、修理料金も高くなってしまうことがあります。
逆に他の業者でも同じような金額になるようであれば、保証のメリットもありますのでメーカーで修理することをお勧めします。
③街の修理屋さんでの受付
お近くにかんてい局がない場合など、街の修理屋さんでも修理の受付を行っている場合があります。
しかし店舗によって受付内容や対応は様々ですので、一度先に問い合わせをした方が良いかもしれません。
最後に
今回は時計の基本操作や故障、修理などについて説明させて頂きました。
モデルによって操作が異なる場合もありますので、ご不明な点がございましたら店舗へご来店またはお電話での対応もさせて頂きますのでお気軽にお問合せ下さい。
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