≪歴史≫
ルイ・ヴィトンの歴史は古く、1854年になります。
ルイヴィトンの創業者は、その名の通り「ルイ・ヴィトン」という人物です。ルイ・ヴィトンはフランスの東部アンシェイ村で12人兄弟の3男として生を受けます。ルイ・ヴィトンが10歳の時に自身の母親が死亡し父親が再婚した義母の扱いに奮起し1835年ルイ・ヴィトン14歳の時にパリに行くため家出をしてしまいました。1年かけパリに到着した彼はトランク製造職人マレシャル氏の見習いとなります。この時代のトランクは貴族にとっての必須アイテムでした。
30歳のころにはルイ・ヴィトンはフランス随一のトランク製造職人となりフランス皇室からの注文を受けるまでになりました。
その後1854年ルイ・ヴィトン33歳の時に結婚と同時に独立してパリの高級ブティック街にトランク専門のお店をかまえ、これが現在のブランド「ルイヴィトン」発祥となりました。先見の明があり時代を読んだルイヴィトンは、馬車旅行が主流だった時代に交通機関の発達に注目し、今までの馬車旅行に適した蓋の丸いトランクから、室内で積み上げることが出来る平らなトランクを考え出しました。
素材も革より軽い自作の防水性のあるトランクを発表し当時のセレブ達の話題となりました。歴史の第一歩を歩み出したのでした。
様々な旅行トランク、ラゲージ、スペシャルオーダー商品等を手掛けていきます。
1867年には長期旅行用のワードローブ型トランクを発表し、パリ万国博覧会に出展した際には、銅メダルが授与され世界的な評価を得ています。
その他には、旅行中に果物が保存できるトランク。どこでも眠ることのできるベッド型トランク。ロシアの皇太子やスペインの国王からの注文を受けるなど重宝されました。
アトリエを息子のジョルジュ・ヴィトンに継承した後、1885年には、ルイヴィトン初の海外店舗をロンドンオックスフォード通りにオープンしました。
このころよりルイヴィトンと切っても切れない偽物・の模倣犯と戦いが始まりました。機能性は突出していましたが、デザインを真似る偽物が出回っていました。その都度ルイヴィトンは新しいデザインを作りだしていきました。
1888年にはダミエの始まり市松模様の柄「トアル・ダミエ」を商標登録して偽物に対抗しましたが、再び偽物が出回りました。
1896年には偽物に対するために新たに発表されたルイヴィトンのイニシャルに星と花を組み合わせた「モノグラム」が発表され商標登録をします。このモノグラムが日本の影響を受けた家紋からインスピレーションを受けたことは有名な話です。
1878年にパリ国際博覧会のパビリオンで一番注目を集めたのはどこかご存知ですか？
なんとそれは、日本大使館なのです。日本の美しい文化にフランス人は魅了されジャポニズムとして日本のブームが起こります。このジャポニズムの影響を受けたジョルジュ・ヴィトンが日本の家紋をモチーフにしたLとVのマークと花と星が生まれたルイヴィトンを象徴する作品が誕生しました。
このモノグラムライン複雑なマークを職人が一つ一つ職人が書き上げるため、同じものを作ることが出来ず、偽物業者・偽物商品を激減させることが出来ました。ちなみに1888年に発表されたトアル・ダミエの市松模様も日本をモチーフにしたデザインとされており、ヴィトンと日本はこのころから深いかかわりがあったようです。
その影響があったのか現在の日本でのヴィトン人気はこの絆にあると考えられます。
1900年代に入ると万国博覧会や見本市、展示会などに精力的に発信を続け国際的な知名度が上がっていきました。
1959年には、新しい素材モノグラム・キャンパスを発表しました。こちらはトアル地を塩化ビニルで覆った弾力性のあるラインになっています。このモノグラムキャンパス発表の後、ソフトバッグの製造が可能となり現在でも人気の「スピーディ」や「キーポル」が発表されています。
日本での人気が急速に拡大する中、1978年には日本に初出店となるルイヴィトンストアが、東京と大阪にオープンします。
1987年にはモエ・ヘネシーとルイ・ヴィトンの合併により、世界最大級のブランドグループ、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンが誕生します。
1998年には、バッグだけではなくプレタポルテとシューズのコレクションをマークジェイコブスをアーティスティック・ディレクターに迎え発表しました。
モノグラム・ヴェルニラインも併せて発表しました。その後、様々なライン展開がスピーディに発表されていきます。
日本人デザイナーとのコラボレーションも発表されました。
2003年に村上隆氏を採用して発表された「モノグラム・マルチカラー」「モノグラム・チェリー」「モノグラム・パンダ」が有名です。
2012年には、草間彌生氏とのコラボレーション「モノグラム・パンプキン・ドット」「モノグラム・ウェーブ」「モノグラム・タウン」を発表しました。
2014年には6名の革新的なアーティストが創り上げた「Celebrating Monogram」が誕生しこの6名の中に「コムデギャルソン」の川久保玲も参加しています。
1998年のマークジェイコブスの参加から革新的なデザインを発表し今後もさらなる進化を求めて飛躍するブランドとなっています。
≪ルイ・ヴィトン年表≫
1821年 ルイ・ヴィトン生誕
1835年 家出をしパリに向かいう
1854年 世界初の旅行鞄専門店をパリに創業
同年 結婚
1857年 息子「ジョルジュ・ヴィトン」生誕
1859年 アニエール・シュル・セーヌに工場設立
1867年 パリ万国博覧会に出展し銅メダルを授与
1885年 ロンドンオックスフォード通りに海外初のルイヴィトンストアをオープン
1872年 布地を貼る「レイエ・キャンバス」誕生
1880年 ジョルジュ・ヴィトン結婚
1883年 ジョルジュ・ヴィトンの息子「ガストン・ヴィトン」生誕
1888年 ダミエラインの前進「トアルダミエ」創作
1889年 パリ万国博覧会で金賞受賞
1892年 ハンドバッグ発売開始同時に全製品カタログ出版
同年 ルイヴィトン逝去
1896年 ジョルジュ著「LeVoyage」を発表し名誉勲章を授与
1898年 パリ・オートショーに出展
1914年 パリ・シャンゼリゼ通りに本店移転
1930年 キーポル誕生
1932年 ノエ誕生
1936年 ジョルジュ・ヴィトン逝去
1959年 モノグラムキャンバスを誕生
1978年 東京・大阪ルイヴィトンストアオープン
1983年 アメリカンズカップの挑戦艇選抜シリーズとしてルイヴィトンカップスタート
1985年 エピライン誕生
1987年 モエ・ヘネシーとルイヴィトンが合併「LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン」誕生
1988年 ルイヴィトン クラシック パリを開催
1989年 ルイヴィトンストアが世界で130店舗
1990年 イヴカルセルがルイヴィトン社長に就任
1993年 タイガライン誕生
1997年 ペンコレクション誕生
1998年 マークジェイコブスをアーティスティックディレクターに起用しプレタポルテ発表
同年 モノグラム・ヴェルニライン誕生、ダミエライン定番化
ヴィトンクラシック クラシックチャイナラン開催
トラベルノートブック発刊
1999年 サイバーエピ、モノグラムミニ誕生
同年 ルイヴィトン シティガイド発刊
2001年 初のジュエリー「チャームブレスレット」誕生
2002年 表参道にルイヴィトンビルオープン
同年 ウォッチコレクション「タンブール」 誕生
モノグラムマット誕生
2003年 村上隆氏とのコラボレーション「モノグラムマルチカラー」誕生
同年 ユタライン、スハリライン誕生
2004年 ダミエジュアンライン誕生
同年 ジュエリーコレクション「アンプリーズ」誕生
2005年 ウォッチコレクション「スピーディ」誕生
2006年 メゾン ルイヴィトンをパリ・シャンゼリゼ通りにリニューアルオープン
同年 モノグラムミニランライン誕生
モノグラムデニムライン誕生
2007年 ダミエアズールシリーズ誕生
同年 ネヴァーフル誕生
2008年 ダミエグラフィット誕生
2010年 モノグラムアンプラント誕生
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