こんにちは!かんてい局小牧店です。
皆さんは「のだめカンタービレ」でお馴染みの二ノ宮知子さんの人気漫画「七ツ屋志のぶの宝石箱」をご存知ですか?本日の記事では、
・漫画を読んで質屋や宝石のことがもっと知りたいと思った方
・漫画で出て来そうなジュエリーが欲しい方
・質屋でモワッサナイトを実際に見抜けるか知りたい方
にぜひ読んでいただきたい記事となっております!
それでは早速、漫画のご紹介からどうぞ
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「七ツ屋しのぶの宝石匣」とは?
質屋の孫として生まれた宝石の「気」が見える主人公の志のぶと、志のぶの祖父によって質預かりされた北上顕定をとりまく周囲の人々が石にまつわるエピソードでつながっていくストーリーです。
物語が進行するにつれて、北上顕定の出自にまつわる謎にも迫っていくというミステリー要素も含んでおり、目が離せません。2022年4月現在は単行本で16巻まで発売しています。
七つ屋志のぶの見どころ
見どころはなんといっても質屋が舞台となっている所と、ジェムストーンも含めた様々な宝石が登場するところですよね!同業者の私が選ぶ見どころ3選をご紹介します!!
質屋のリアルが描かれている
この漫画の舞台は「倉田屋」という江戸時代から続く老舗の質屋さんです。
質屋というのは、物を預けてその品物の価値の代わりにお金を借りるシステムの事で、期限内に借りたお金を返せば品物は持ち主のもとに戻りますし、もしお金を返せなくても「質流れ」といって品物が売りに出されるので、他の金融機関のような差し押さえやブラックリストなども無い所が安心であとくされが無いところが利点と言えます。もちろん、不用品であれば初めから買取という形も可能です。
そのような仕組みなので、中には偽物を売りに来る方、窃盗品を売りに来られることもあるのでお客様をよく見る目が必要になります。
作中でも、志のぶの第六感的な力で、偽物やいわくつきを見抜くシーンが度々登場しますが、そのような勘も非常に大切で、大変役に立ちます。
偽物や窃盗品を買い取ってしまうと窃盗品であれば警察に没収されますし、偽物は売ることが出来ませんのでお店を営む側にとっては死活問題です。
他にも物語の隅々に同業者の私共も「あるある!」となるポイントが随所にございます。
例えば、昨今ですと身近に感じるのはこのシーンですね。
フリマアプリでの取引のために、あらかじめ質屋での査定を行うケースや、フリマアプリで購入した品物の真贋について査定するケースもあります。
質屋の共通キャラクターである「しちまる」も度々登場していますよ!
引用:質屋のしちまる公式ページ しちまるプロフィールにリンクしています。
うちわに「しちまる」が描かれているなど、細かい所まで設定が忠実に再現されています。
ちなみにかんてい局小牧店も質屋なので、ご興味の方はこちらご覧ください!
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マイナーな宝石について紹介されている
作中に出てくるのは、宝石として誰もが知っているようなダイヤモンドやルビーのようなメジャーな宝石だけでなく、登場人物と思い出のあるジェムストーンやその知識が数々登場します。
第七巻の、紫外線で退色するクンツァイトや、全編で登場するおじいちゃんの形見のレッドベリル、登場人物のキャラクターに例えられる取り扱いの難しいと言われるスフェーンなど、宝石自体を知っていれば作品の面白さがより理解でき、知らなかった場合でも宝石の印象が分かりやすく入ってくるので大丈夫です。
⇩※参考 実際のクンツァイト。こちらは以前販売していたネックレスの画像です。
その他にもシトリンやトルマリン、アウイナイト、ラピスラズリ、オパール等、宝石好きなら一度は耳にしたことのある名前が豆知識と共に次々と登場してきます。
外商付のお金持ちの生活が垣間見える
お金持ちのお宅には、百貨店の外商さんが御用聞きをする習慣があり、必要なものを用意して直接お客様のお家まで売りに来る文化があるのをご存知でしょうか?
この漫画の中では、宝石やジュエリーを扱っていることも有り、そんな昔からの財界や財閥のような裕福な暮らしをする人々が頻繁に登場してくるので馴染みのない世界を垣間見える点も興味深いです。
漫画に登場しそうなジュエリーを集めました!
それでは、現在かんてい局小牧店にある商品で、「七つ屋志のぶの宝石匣」に登場しそうな個性的なジュエリーをご紹介したいと思います。
堂々のモルガナイト4.34ct!ピンクサファイア/ダイヤ装飾付きリング
こちらはモルガナイトがなんと4.34ctも使われています。
着用するとこのようにしっかりと存在感がございます◎薄ピンク色が優しい光を放っております。
アメシストダイヤモンドリング
こちらのアメシストリングは重量の計測がされておりませんが、この通り全体で11.2gある存在感のあるリングです!!
↓タップすると他のアメジストジュエリーの商品ページにリンクします!!↓
タンザナイト3.88ctリング
こちらのリングはタンザナイトが3.88ct、サイドにダイヤモンドが0.34ct使用されております。
着用するとこのようなサイズ感で、お色味もピンク/紫色が発色して綺麗です!
↓タップすると他のタンザナイトの商品ページにリンクします!!↓
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漫画内でよく出てくるモワッサ(モアサ)ナイトについて
じつは「七つ屋しのぶ~」では、ダイヤの偽物として度々「モアッサナイト(モアサナイト)」という名前が登場するのですが、気になったので調べてみました。
こちらは作中でダイヤモンドの偽物として持ち込まれ、志のぶによって偽物と見破られるのですが、測定機にかけても「ダイヤモンド」の判定が出てしまうということでライバル店が引っかかって閉店してしまうなどのエピソードが登場します。
モワッサナイト(モアサナイト)とは?
https://brillar-shop.jp/pages/moissanite
モワサナイトは人口宝石のことで、ダイヤモンドに次ぐ硬度を持ち、工業用の研磨剤としても使用されています。
輝きの強さについてはダイヤモンドを上回り、皮脂に親和しないので汚れにくいと言われています。
産出は天然での産出はまれで、隕石の中から発見されることが多く、初めて見つかったのは1893年のアメリカ・アリゾナ州でのディアブロ隕石からです。
人口宝石としては、アメリカのチャールズ&コルバード社が初めて製造し、炭化ケイ素の製造工程の特許を取得し、1998年に始めてジュエリーとして販売し始め、この特許が2015年に切れたことでアメリカをはじめとした世界の国々で質の高い人工モアサナイトの製造が盛んになりました。
日本ではまだ知名度が低く、「モアサナイトダイヤモンド」と呼称して販売されることもあれば、キュービックジルコニアをモアサナイトとして販売される場合もあるので注意が必要です。
価値や希少性はダイヤモンドと比べられないものの、合成宝石の中では高価な部類で、
モアサナイトのメリットは品質が安定していて安価であることと言えそうです。
査定ではモワッサナイトを見抜ける?
結論としては、見抜けます!!
ダイヤモンドセレクターでは判別できないですが、モアサナイトを判定できるマルチテスターであれば判定が出ます。
こちらが当店のマルチテスターですが、電気伝導率や熱伝導率によってモワサナイトやキュービックの判定が可能です。
ダイヤモンドは熱伝導率が高いですが、モワサナイトは熱伝導率が低いという特性があることによって判定することができます。
↑プレシディアム社モアサナイト判定器『マルチテスターⅢ』
モアサナイトを測定すると、モワサナイトの上の黄色い部分が光って反応するようになっております。
↓査定だけでもご希望の方はこちら↓
鑑定士に聞いた!モワッサナイトの特徴
実際に当店の現役鑑定士に、モアサナイトを鑑定した時に感じる特徴を聞いてみました!
モアサナイトをルーペで見たときに気づきやすいポイントは、テーブルの角がにじんで見える「ダブリング」があり、オーロラのようなきらめきや色が見えることだと言います。
身近なところで言うと、昨年スリーコインズで完売が話題になった「オーロラグラス」の輝きをイメージしてもらうと近いとのことです。
ダイヤモンドは単屈折性ですが、ジルコンやモアサナイトでは複屈折性であるために、10倍ルーペで見るとにじんで見えるような特徴がありこのような見分け方が出来るようです。
また、当初はダイヤモンドの類似品でしたが現在では価値が上がってきており、手に入りずらくなっているとのことでしたよ!!類似品としてではなく、モアサナイト自体に注目が集まりつつあるのかもしれません。
写真転用:スリーコインズ オーロラグラス 330円(品切れ)
最後に
いかがでしたでしょうか?
私の友人の間でもこの漫画を読み始めてからジュエリーやジェムストーンの世界に興味を持つようになったという話も耳にするようになりました。
そして、こちらの展覧会が非常にオススメ!という事でしたので、併せてご紹介させて頂きます。
奥深い宝石の世界をたくさんの方々に知って頂けたら嬉しいです。
宝石系の漫画などににご興味のある方は「宝石の国」についての記事もこちらからご覧いただけます!⇩
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