皆さんこんにちは!買取専門かんてい局大垣店です。
本日はROLEX【ロレックス】の3種類の夜光塗料についてお話させて頂きます。
夜光の種類について
ではまずロレックスの夜光の種類とそれぞれの特徴をお話していきます。
ロレックスの夜光塗料は3種類です。
・トリチウム
・スーパールミノバ
・クロマライト
と呼ばれています。
いずれも夜光塗料で暗所で光る物に変わりありませんが、光り方や色が異なります。
そもそも夜光塗料には2種類、『自発光塗料』と『蓄光塗料』と呼ばれるものがあります。
自発光はその名の通り、塗料自ら光を発するものです。
暗所でははもちろん、明るい所でもわかりにくいですが、光っています。
蓄光は読んで字のごとく「光を蓄える」ものですから、周りの光を吸収し蓄える事で発光するものです。
今回の場合トリチウムは自発光塗料、スーパールミノバ、クロマライトは蓄光塗料に分類されます。
では3種類それぞれの特徴を見ていきましょう。
①トリチウム
トリチウムは先ほどお話した通り、自発光です。
スーパールミノバに変わるまではこちらの塗料を使用しており、1993年頃まではこのトリチウムを夜光として使用していました。
トリチウムが使用されている場合は文字盤の6時位置に小さな文字で「SWISS-T<25」と書かれています。
しかし場合によってはメーカー修理を行った際にトリチウムから後述する「ルミノバ」に変えられている場合もありますので、中古で購入される場合は必ず確認する事をお勧めします。
ではなぜ変更になったのか。
それは、このトリチウムには放射線物質が含まれているからです。
正確にはこのトリチウムが崩壊するときに、ですが。
通常トリチウムは12、3年で崩壊期という時期に入り、効果が徐々に薄れ、崩壊していきます。この時に放射性物質になるので、危険なのではないかという声を受け、変更に至っています。
しかし実際のところ危険はありません。
放射性物質自体は皆さんご存知のように危険ですし、過剰な量は人体に悪影響を与える事もありますが、
腕時計に使用されている量というのはごくわずかであるため、仮に肌に触れたとしても影響はありません。
そもそも崩壊する際は腕時計内部で崩壊するので、腕時計に使用されているくらいの量の放射性物質では、空気中を0.005mm程度しか進むことが出来ないので人体に触れるという事がまずありません。
風防ガラスに到達できるかあやしいところです。
また、現在であれば当時トリチウムが使用されていたモデルだとしても、大半が崩壊期を過ぎています。
1993年のモデルであったとしても13年後は2006年。今から14年も前に崩壊期を迎えていますね。
時々まだトリチウムが生きているモデルがお店に来ますが、かなり稀です。
ちなみにトリチウムの光り方としてはインデックス表面がざらざらしている為、均一な光り方ではなく、少しムラのある光り方をします。
またトリチウムを使用していたモデルは、茶色っぽい色にに変色しやすく、ヴィンテージのような雰囲気を纏うものもあります。
現在ではほとんど発光しない物がほとんどですが、この雰囲気が好きという理由で使用されている方も多いです。
もちろん今つけていても危険は全くありませんのでご安心ください。
②スーパールミノバ
1993年頃を境にスーパールミノバという夜光塗料に変わりました。
こちらは蓄光モデルの為、光が切れるという事もなくトリチウムと比較した際に発光時間、発光量もトリチウムとは段違いです。
蓄光の為、光らなくなるという事もなく、経年による色等の劣化もほとんどありません。
驚くべきはこのハイスペックな技術を生み出したのが日本だという所。
根元特殊化学という企業が開発した「N夜光」が正式名称です。Nは根元のNですかね?
この夜光の中でも発光量の多いものが「スーパールミノバ」と呼ばれます。
この性能の高さから現在世界で使用されている時計の夜光塗料はルミノバが多く採用されています。
文字通り、世界に誇るべき日本の技術のひとつですね。
③クロマライト
2006、7年ごろにまた夜光が変わりました。
使用されているのがこのクロマライトとよばれる夜光塗料です。
基本的な性能はルミノバと大きな違いはありませんが、夜光時間がルミノバの約2倍。
ルミノバが緑に光るのに対し、クロマライトは青く光るというのが特徴です。
またルミノバは先程述べた様に日本の企業が作っていましたが、クロマライトはROLEXが製造している独自製品です。
そのためルミノバと異なり、クロマライトを使用しているのはロレックスのみです。
写真は2014年に購入されている116610LNサブマリーナーデイト
ルミノバの様な緑色に見えますが、実際は青色です。
最後に
最後まで当記事をお読みいただきありがとうございます。
ロレックスは今年9月にサブマリーナーの新型を発表したように、今後も数多くのマイナーチェンジを経て新技術を提供してくることでしょう。
もしかしたらクロマライトとはまた違った夜光が今後登場するかもしれません。
新しく出てくるものに魅力を感じれば、消えゆく物にも魅力を感じるものもあるのが時計の面白い所です。
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