皆さんこんにちは!
かんてい局春日井店です。
今回は10万円以上の腕時計を購入する前に知っておきたい、腕時計のベルトの素材や性質、取扱注意点などをまとめさせていただきました。
この記事では
・どうやって時計のベルトを選べば良いのか?
・10万円以上の腕時計の腕時計にはどのような素材、性質があるのか?
・それぞれのベルトのメリット、デメリットの紹介
・どのようなシーンにどのようなベルトが合うのか?
こちらに基づいて解説をさせていただきます。
興味のある方やこれから時計の購入を検討されている方は、是非この記事を参考にしてみてください。
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何故、時計のベルトの選択が重要なのか?
腕時計を選ぶ時に、どんなベルトが良いのか?が最初に浮かぶ疑問ですよね。
ベルトにはデザイン、性質や特徴、価格、様々な違い、そして種類が存在しています。
ベルトによって水に弱かったり、衝撃に強かったり、傷がつきにくい等、個々の特性がありますし、価格も数千円で買えるものから数十万円するものもあります。
ミスマッチな選択をしないように、お気に入りの腕時計と少しでも長く付き合っていくためにベルトの特性を知っておくと良いのではないでしょうか。
例えば、ケース本体が全て金で作られた素材の時計は、高級感漂う革ベルトがとても似合います。
高い防水性を持った海を潜る専用のステンレスで作られたダイバーズウォッチには、動きやすくてスポーティなラバーベルトがよく似合います。
このように時計の素材にマッチしたベルトを選択する事で印象や時計本体の使いやすさが変わってきます。
勿論組み合わせは多彩で個人の好みもあります。
見た目のバランスや長く使っていく事を踏まえ、使いやすく適切な組み合わせを覚えていきましょう。
ケースやベルトの間違った選び方をするとどうなるの?
ベルトは「その場の雰囲気」や「服装の組み合わせ」が重要なんです。
例えば、あなたが銀行に行ったとき、担当した銀行員の方がキラキラ輝いた金無垢の腕時計を付けていたらどのような印象を持つでしょうか。
もしくは、あなたが海に行った時に革ベルトの非防水時計を着けていたら、本体へ水が入る可能性があります。しかも、革ベルトは基本水に弱くすぐ劣化してしまいます。
また、服装との組み合わせも大切です。
ビジネススーツにボリュームのある時計は明らかに浮いてしまいます。
スーツには落ち着いたシンプルなデザインの時計がよく似合いますよね。
もちろん、素材も金やプラチナ等ではなく、オーソドックスなステンレススチール、革ベルトがオススメです。
このように、場の雰囲気や服装によって使い分けるという事が腕時計と長く付き合っていく為に重要なポイントなのです。
では実際に、腕時計を買う際に一体どのような素材を選んでいけばいいのか?見ていきたいと思います。
ケースの素材選び
まずベルトを選ぶ前に、メインとなる「ケース」本体から選んでいきましょう。
「ケース」というのは機械を乗せている時計本体の事を指します。
10万円以上の高級時計に採用される代表的なものを挙げると、下記のような素材があります。
〇ステンレススチール
〇チタン
〇セラミック
〇ゴールド×ステンレスコンビ
〇ゴールド
〇プラチナ
この中でポピュラーで、多くの高級時計に採用されている素材は「ステンレススチール」「チタン」です。
ゴールド、プラチナは高級時計の中でも非常に高いモデルにしか使われず、価格も100万円を超えて来るのが普通になってくるため、もしあなたが初めて10万円以上の時計に手を出そうと考えているのであれば「ステンレススチール」「チタン」が無難な選択です。
ちなみに私も、初めて高級時計を買った時はステンレススチールのモデルでした。
「セラミック」は非常に硬くて傷が付きにくいというメリットがありますが、その加工の難しさからあまり多くのモデルには採用されていないという特徴があります。
代表的なモデルとしてはシャネルの「J12」というケース、ブレスのほとんどがセラミック素材(裏蓋、バックルはステンレススチール)でできた時計です。
購入したいケースの素材が思い浮かんだ所で、次はどのようなベルトにしたいか迷う所ですよね。
ケースの素材が決まったら、次はベルトを選んでみよう
では、上記の素材に合うベルトを選んでいきましょう。
それぞれの素材の性質と、ケースとの相性のいい組み合わせを紹介していきます。
ステンレスベルト
性質:劣化がしにくい、サビにくい、水に強い
メリット:どのようなシーンにも適応できる
デメリット:ブレスのサイズ調整に手間がかかる。重量がある
オススメの組み合わせ:ステンレス、チタン
○仕上げ方によって見え方が異なる
ステンレスはそのブレスの形状、仕上げ方によって大きく見え方が異なります。
またブレスだけではなく、ケースにも異なる仕上げ方を施す事で時計全体の個性が表れます。
「仕上げ方」とは、「磨き方」とも言いますね。
そして仕上げ方は大きく分けて2種類あります。
・ヘアライン仕上げ
最もポピュラーな仕上げ方です。
ヘアライン状にきめ細かな傷をつける仕上げ方、通称《サテン仕上げ》とも呼びます。
マットな見た目になるため傷が目立ちにくく、傷が付いても大きく外観が損なわれません。
アクティブに使用したい方は傷が目立ちにくいため、こちらの仕上げ方がオススメです。
・ポリッシュ仕上げ
「鏡面仕上げ」とも呼び、ツルツルしたツヤのある仕上げ方です。
ポリッシュ仕上げは光沢のある仕上がりのため高級感を演出します。
「ヘアライン仕上げ」と組み合わせて行われる事が多く、コントラストが効いてデザイン性が向上します。
ただ、ヘアラインに比べ傷が目立ちやすいというのが難点です。
時計をつけてよく作業される方にはあまりオススメできません。
○色々なブレスの形状が存在する
ステンレスブレスは仕上げ方だけではなく、ブランドやモデルごとに形状が違う場合が多いです。
ブレスの形状が変わる事で時計全体の印象がガラッと変わります。
例えば細かな鎖状のように繋ぎ合わされた「メッシュベルト」やロレックスに使われる3列構造の「オイスターブレス」、5列構造の「ジュビリーブレス」など、多くの種類が存在しています。
ステンレスブレスは、そういった意味でそのブランドの個性を表現するパーツであるとも言えます。
ラバーベルト
性質:水に強く、伸縮性がある。保存、仕様環境でヒビ割れやベタ付き等が発生する
メリット:ステンレスから金無垢まで多くの素材の組み合わせに対応しやすい
デメリット:劣化して壊れしまう事がある所
オススメの組み合わせ:ステンレス、チタン、セラミック、ゴールド
レザーベルト
性質:革物のためスレや使用感が表れやすく、水に弱い
メリット:ブレスサイズの調整が楽で装着が簡単、色、素材の種類が多い
デメリット:手入れをしないとすぐ痛む
オススメの組み合わせ:ステンレス、セラミック、コンビ、ゴールド、プラチナ
〇レザーの種類
レザーは多くの種類が存在し、選択するものによって性質、印象が全く異なります。
・カーフ(牛革)→一般的によく使われる素材。値段もリーズナブル。
・クロコダイル(ワニ革)→高級感に優れ、重厚感がある。
・リザード(トカゲ革)→きめ細かい模様で個性的な印象を与える。高級感にも優れる。
・コードバン(馬革)→傷がつきにくく、艶があり時計に明るい印象を与える。
・オーストリッチ(ダチョウ革)→毛穴の凸凹が個性的な印象を与え、耐久性も高い。
・リザード(トカゲ革)→きめ細かい模様で個性的な印象を与える。高級感にも優れる。
・コードバン(馬革)→傷がつきにくく、艶があり時計に明るい印象を与える。
・オーストリッチ(ダチョウ革)→毛穴の凸凹が個性的な印象を与え、耐久性も高い。
チタニウム(チタン)ベルト
性質:軽くて頑丈、また錆びにくい
メリット:軽い為、アクティブに使用できる、金属アレルギーを起こしにくい
デメリット:傷が目立ちやすい、ステンレスベルトより高額
オススメの組み合わせ:ステンレス、チタン
セラミックベルト
性質:変色や劣化を起こさない。非常に硬度があり、傷が付きにくい。
メリット:傷が付きにくく変色が無い為、外観を損なわず使用できる
デメリット:衝撃に弱く、割れてしまう事がある。
オススメの組み合わせ:セラミック、チタン
ゴールド(金)コンビベルト
性質:経年による変色、摩耗(削れる事)によりブレス伸びが発生する事がある。
メリット:高級感があり、オシャレ。新品仕上げにより金の輝きが戻る所
デメリット:ステンレスより柔らかいため打痕が残りやすい
オススメの組み合わせ:コンビ
〇ゴールド(金)の種類
ゴールドには種類があり、色合いが異なるものが存在します。
ゴールドの特徴としては経年により風化して色が変わってしまう事がありますが、研磨(ブレスやケースの磨き、仕上げ)を行う事によって再び金の輝きを取り戻します。
種類については、
・イエローゴールド→最もポピュラーな色。派手な印象がある。
・ホワイトゴールド→シルバーがかった色。落ち着いた印象がある。
・ピンクゴールド→ローズがかった色。肌色に馴染みやすい。
金素材でも落ち着いたカラーを好む方はホワイトゴールド、ピンクゴールドがオススメです。
金独特の派手なゴールド感を味わいたい方は「イエローゴールド」がオススメです。
珍しいベルトの紹介
ハイブランドとのコラボブレス
【クロムハーツとロレックス】
メンズの王道シルバーブランドとして知名度ナンバーワンを誇る、クロムハーツです。
このクロムハーツのシルバーブレスと、ロレックスのケースが合わさった「コラボレーションモデル」が存在します。
数が少ない為、中古市場でもかなり高額で販売されています。
まだかんてい局では取り扱いした事が無い商品ですので、是非一度見てみたいですね・・・。
個人的にも凄く好きなコラボです。
【ベルルッティとウブロ】
「ベルルッティ」はビジネスマンに向けた最高級のレザーブランドです。
オールレザーのアイテムだと、ビジネスシューズで20万~30万、ビジネスバッグで40万~50万円程が価格帯となります。
そんな「ベルルッティ」が、先程ラバーベルトの話で挙げた新興ブランドの「ウブロ」とコラボした商品があるのです。
ベルトがベルルッティのオリジナルレザーが使われているというコラボモデルです。
「普通のウブロではない」といった特別な雰囲気を演出していますね。
ベルトを長持ちさせる秘訣は?
さて、ベルトの種類や特性について書かせて頂きました。
購入したいベルトが決まった所で、次はどうやってベルトを長持ちさせるのか・・・気になる所ですよね。
10万円以上の腕時計は、ベルトの素材によっては非常に高額だったりします。
そんなベルトが、すぐ劣化してしまったり、壊れてしまったら凄くショックですよね。
ベルトはどんなに良いものでも消耗品ですので、どんなに高価なベルトでも何年と使用する事で摩耗し、劣化し、傷んでしまいます。
そこで、少しでも長持ちさせるための秘訣をいくつかご紹介いたします。
シーズンに合わせて使用する
実はベルトは季節(シーズン)に合わせて使う事で長持ちさせやすくなります。
例えば、ラバーは水に強く、レザーは水に弱いです。
この事から、やはり汗をかきやすい夏季はレザーを避けた方が良いという事になります。
簡単に、各ブレス素材がどのシーズンに合うのかを下記で一覧にしてみました。
通年
・ステンレススチール
・チタン
・セラミック
・金無垢、コンビブレス
夏
ラバー
冬
レザー
一般的にはこのような形でシーズン分けされています。
「メタルバンド」と呼ばれるベルト(ステンレススチール、チタンなど)はあまりシーズンを考えずに使用する事ができます。
また、モデルによっては購入時から「替えベルト」が付属しているものもあります。
例えば、高級時計ブランドの「パネライ」はラバーベルト、革ベルトが最初から付いています。
これは夏はラバーベルト、冬は革ベルトに取り換える事で一年中楽しめるという仕様になっています。
見た目の印象としてもベルトを交換する事でガラッと変わり、飽きにくくなりますよね。
ベルトの手入れをする
続いてベルトを少しでも長持ちさせるために行うべき事、ベルトの手入れをする事です。
ステンレスベルトの手入れについては、下記の記事をご参考下さい!
時計のステンレスブレスレットを綺麗にしてみませんか?錆から守ろうブレスレット【愛知・岐阜の質屋かんてい局】【春日井】
使ったらずっとそのままにするとすぐに傷んでしまい、せっかくの良いベルトを交換する事になり兼ねませんので、ベルトの素材の特性を理解し、正しい手入れ方法を覚えておきましょう。
結局どのベルトにすればいいの?
何故ベルトにこだわるのか?また、ベルトの種類や性質、メリットやデメリットについてまとめさせて頂きました。
では、最初に買うのは結局どのベルトが良いのか?
それぞれシーン、耐久性、価格別で解説していきたいと思います。
ブランドやモデルによって若干性質の違いがある場合がございますので、参考程度にしてみてください。
シーンで選ぶ
ビジネスで使う
ステンレススチール・レザー
水辺で使う
ステンレススチール、チタン、ラバー
耐久性で選ぶ(高い順)
①ステンレススチール
②チタン
③セラミック
④コンビ
⑤ゴールド・プラチナ
⑥レザー
➆ラバー
価格で選ぶ(安い順)
①レザー
②ラバー
③ステンレススチール
④チタン
⑤セラミック
⑥コンビ
⑦ゴールド
⑧プラチナ
様々な観点がありますが総合的に最も優れているのは「ステンレススチール」のベルトです。
お客様からも、時計屋さんからもこれは一緒の声のようです。
チタンもステンレスと近い性質はありますが価格的にはチタンのベルトの方が費用が高くなる傾向があります。
理由としましては、チタンは元々ステンレスに比べ数が少なく、ステンレスより加工も手間がかかるため、コストがかかりやすいからです。
一方、高級感を重視しフォーマルな雰囲気を出したい方は「革ベルト」でしょう。
勿論金のコンビ、金無垢に比べると高級感では劣ってしまいますが、革ベルトは多くの種類から選ぶ事ができますし、サイズ調整もとっても簡単ですので、オススメのベルト素材です。
ただ、毎日使うとすぐ傷んでしまうので手入れが大変なのは注意点ですね。
ラバーやセラミックはちょっと遊び心がある素材という印象です。
ただラバーベルトは、様々なケース素材に対して相性が良いので、多くの高級ブランドの色々なモデルに採用されています。
ただ、経年で劣化してしまい割れてしまうという事がありますので、定期的に交換したり、使う頻度を考えていきましょう。
オススメしたいモデル(ベルト素材別)
ステンレス
ブランド:OMEGA【オメガ】
型番:522.20.42.30.06.001
モデル名:スピードマスタープロフェッショナル
チタン
ブランド:GRAND SEIKO【グランドセイコー】
型番:SBGC221
モデル名:スプリングドライブ
ラバー
ブランド:HUBLOT【ウブロ】
型番:311.CI.1170.GR
モデル名:アエロバン・ブラックマジック
セラミック
ブランド:CHANEL【シャネル】
型番:H0968
モデル名:J12(レディースモデル)
レザー
ブランド:IWC【インターナショナルウォッチカンパニー】
型番:IW371417
モデル名:ポルトギーゼ
コンビ(イエローゴールド×ステンレス)
ブランド:ROLEX【ロレックス】
型番:79173G
モデル名:デイトジャスト(レディース)
オールゴールド(金無垢)
ブランド:ROLEX【ロレックス】
型番:68278G
モデル名:デイトジャスト(ボーイズ)
⑥まとめ
腕時計のベルトの性質、種類、どのような人にオススメか、詳しくまとめさせて頂きましたがいかがでしたでしょうか?
腕時計のベルトには様々な素材やデザインが存在し、それぞれに良い所があります。
中には高額なものもありますが、あなたがじっくり考えて選んだものはきっと後悔しない買い物になる事でしょう。
時計のベルトで何か悩みなどご相談事がございましたら、是非かんてい局のスタッフを御頼り頂けたら幸いです。
スタッフ一同、お待ちしております。